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マカロニほうれん荘 鴨川つばめ

 

小学生のときにこの漫画から受けた影響は計り知れない。ドタバタとナンセンスギャグの応酬、洒落たファッションとミリタリーエッセンス、各章の扉絵のアートチックなセンスなど、マニアックさのちりばめられ方がどこかCITYを感じさせるギャグ漫画だった。

鴨川つばめにとって、その脳内イメージのなかで繰り広げられたキャラクターたちとの戯れ、そのことこそが彼の青春だったのではないかと感じるとき、最終巻でより切なさを感じるのは私だけではないだろう。彼のイメージのなかに存在し生きていたキャラクターたち。そこで展開されたスピード感と輝いていたお祭りの日々は長くは続かなかった。人々を魅了しながら駆け抜けていったアート系ギャグストーリー 。宴のあとのような余韻が粋な作品でした。かつての米米クラブや70年代末から80年初頭のイギリスのアート系バンド、デフスクールってこの世界に近かったように思う・・・20220502